ロシア当局は8月27日、ワグネル・グループの代表エフゲニー・プリゴジン氏の死亡を確認し、したたかな傭兵指揮官から反逆者に転身した同氏が、8月23日に墜落し乗員乗客全員が死亡した航空機に搭乗していたかどうかという疑念を一掃した。
墜落現場で回収された10人の遺体は遺伝子解析の結果、この航空機の「搭乗名簿と一致」するとロシア連邦捜査委員会が発表した。ロシア連邦航空局は、プリゴジン氏と副官数名が搭乗名簿に載っていたと述べていた。
委員会は、プリゴジン氏の故郷サンクトペテルブルクとモスクワの中間地点の空からビジネスジェット機が墜落した原因を明らかにしなかった。
しかし墜落のタイミングから、ロシア政府が仕組んだ殺害の可能性が疑われた。
プリゴジン氏(62)は2ヵ月前、ウクライナからモスクワに向かう傭兵を率いてロシア軍に対し一日がかりの反乱を起こした。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はこの行為を「裏切り」と断じ、関係者への処罰を誓っていた。