北朝鮮の金正恩総書記はまれな訪問の一環として9月15日、制裁対象となっているロシアの戦闘機製造工場を視察した。米国とその同盟国はこの訪問により、ウクライナでのロシアの軍事力が増強されることや、北朝鮮のミサイル計画が強化されることを恐れている。
ウラジーミル・プーチン大統領は9月13日、39歳の北朝鮮指導者と首脳会談を行なった。両者は軍事問題や協力の深化について話し合った。金総書記もプーチン大統領を北朝鮮に招待した。
金総書記は極東の都市コムソモリスク・ナ・アムーレにある2つの航空施設、ユーリ・ガガーリン戦闘機工場とヤコブレフ工場を訪問した。ともにウクライナ侵攻で欧米から制裁を受けている統一航空機製造会社(UAC)の工場だ。
米国とその同盟国にとって急速に深まる金総書記とプーチン大統領の友好関係は懸念材料である。米政府は北朝鮮がロシアに武器を提供していると非難している。両国はその主張を否定しているが、防衛協力の深化を約束した。
金総書記のロシア訪問は、ウラジオストクでプーチン氏と会談した2019年4月以来となる。