アントニー・ブリンケン米国務長官は11月6日、4日間の中東歴訪を終えた。イスラエルによるガザへの砲撃が続く中、より多くの援助物資をガザに運び込み、武装組織ハマスが拉致した人質の解放のための平静を取り戻すよう米政府が求めている人道目的の戦闘一時停止への進展はほとんどなかった。
米国の外交トップであるブリンケン氏は11月2日、同地域へ出発した。数十年にわたるイスラエルとパレスチナの紛争が10月7日、武装組織ハマスがイスラエルに侵入し同国史上最多の死者を出してエスカレートして以来、2回目の訪問だ。
停戦を求める声が世界中で高まる中、米政府はそれとは別にイスラエルの軍事攻撃の、人道目的の戦闘一時停止を求めてきたが、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は11月3日、人質に関する取り決めがない限り、攻撃の手を緩めないと述べた。
今回の歴訪で具体的にどんな進展があったかと問われたブリンケン氏は、地域全体の紛争悪化を回避する取り組みに言及した。「事態が悪化していないことが、進展の明らかな証拠である場合もある」と答えた。