史上初の元米大統領の刑事裁判が始まった4月22日、ニューヨーク州の検察官は陪審員に対し、ドナルド・トランプ氏によるポルノ女優への口止め料支払いは2016年の選挙直前に有権者を欺くもので、法に反すると述べた。
「これは詐欺の共謀事件だ」とマシュー・コランジェロ検事は語った。「ドナルド・トランプ被告は陰謀を画策し、2016年の大統領選を腐敗させた」。
検事は陪審員に対し、トランプ氏が計画の詳細を取り決めている会話を録音した音声を聞くことになると語った。
その少し後、トランプ氏の弁護士はその共和党大統領候補(トランプ氏)はいかなる罪も犯していないと述べた。
「選挙に影響を及ぼそうとすることは悪いことではない。それが民主主義だ。彼らはこの考えに悪質なものを加えて、犯罪であるかのように言っている」とトッド・ブランチ弁護士は語った。
両弁護士が冒頭陳述に及んだ同事件は、民主党のジョー・バイデン大統領との再対決が行なわれる11月5日を前にトランプ候補の4つの刑事訴追の中で裁判にかけられる唯一のものとなるかもしれない。