ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は5月12日、民間の経済学者を想定外の新国防相に起用した。ウクライナでの勝利に向けて防衛費の有効活用を図り、新機軸を生かすことで、経済戦争に備える狙いがあるとみられる。
戦争が始まって2年以上が経過し両国に多大な犠牲者が出ている中、プーチン大統領は長年の盟友であるセルゲイ・ショイグ国防相(68)に代わって、経済学を専門とする65歳の元副首相、アンドレイ・ベロウソフ氏を後任に起用することを提案した。
大統領府によると、プーチン氏は長年の盟友で2012年以来国防相を務めたショイグ氏が、現職のニコライ・パトルシェフ氏の後任としてロシアの強力な安全保障会議の書記に就任し、軍産複合体の責務も担うことを求めた。
議会の承認が確実な今回の刷新は、2022年2月にプーチン氏が「特別軍事作戦」と称して数万人の軍隊をウクライナに派遣して以来、軍司令部に対して実施した最も重要な変更だ。
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異例の強さの太陽嵐が、5月10日には南半球の各地で、5月11日には北半球の各地で、空に素晴らしい彩りをもたらした。電力と通信の途絶の報告はすぐにはなかった。
アメリカの海洋大気庁(NOAA)は、5月10日に太陽フレアが地球の北半球に到達したとき、稀な強い磁気嵐の警告を出した。
イギリスでは多くの人が、5月11日の早くにSNSでオーロラを携帯電話のカメラで写した写真を共有した。この現象は、はるか南のロンドンとイングランド南部でまで見られた。
「国中の端から端まで」目撃情報があったと、イギリスの気象機関であるイギリス気象庁の気象学者クリス・スネル氏は述べた。北海道でさえ北極光が目撃され、南極光はニュージーランドとオーストラリアで空を眺める人々を色とりどりの光の光景でもてなした。
NOAAは、発電所の運営者と連邦緊急事態管理庁に、予防措置を取るように警告した。
この嵐は送電網の高圧送電線に危険をもたらすものであり、一般家庭の電線に危険をもたらすものではない、とNOAAの宇宙天気予報官ショーン・ダール氏は記者団に語った。
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フランスのパン職人たちは5月5日、世界最長のバゲットを作った。イタリアが5年間保持してきた最長記録を獲得した。
このフランスのバゲットは140.53メートルあり、伝統的なバゲットよりも約235倍長い。これは、フランスのパン職人とパティシエの連盟のイベント中に、パリ郊外のシュレンヌで作られた。
前回の最長記録は長さ132.62メートルだった。それは2019年6月に、イタリアのコモ市で焼かれた。
シュレンヌのパン職人たちは、午前3時に生地をこねて成形し始めた。それから、成形されたパン生地を車輪付きのゆっくり動く特製オーブンに入れた。
「私たちはみんな、この記録を破り、それがフランスで成されて、とてもうれしい」と、パン職人の1人のアンソニー・アリゴーさんは述べた。
バゲットの一部は切り分けられて、一般の人々に分けられた。残りは路上生活者に提供されることになった。
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サマルカンドは中央アジアで最も古い都市の1つで、ウズベキスタンで3番目に大きな都市だ。ここはシルクロードの上にあり、古代の世界が交差する場所だった。多くの文明によって、何度も征服されてきた。
現在、人口50万人ほどのこの都市は、過去の多くの皇帝たちの足跡が残っている。その中でも最も重要なのはおそらく、14世紀にサマルカンドを首都にしたトルコ系モンゴル人の軍事指導者ティムール(別名Tamerlane)だろう。彼は自分の帝国、ティムール帝国の構想を街に反映させるため、建設ラッシュを開始した。
サマルカンドの中心部にあるティムールの霊廟グーリ・アミール廟を訪れよう。1403~1404年に建設され、入り口には美しく装飾された青いタイルが使われている。タージ・マハルに似た部分があると感じたなら、十分な理由がある:そのデザインは何世代にもわたるムガル帝国の建築家にインスピレーションを与えた。
古代のサマルカンドの文化生活の中心地にある広場、レギスタン広場へ向かおう。重要な3つのイスラム教の学校「マドラサ」が、この広大な広場に面している。この3校全てに堂々とした「イワン」―巨大なアーチのある正方形の壁―がある。
ティムールの孫であるウルグ・ベクによって建設された天文台を訪れよう。ウルグ・ベクは1447~1449年の短い間ティムール帝国を統治した。彼は熱心な天文学者で、彼の天文台には半径40メートルの六分儀がある。これを使って、イスラム教の天文学者たちは1年を25秒以内の誤差で算出し、1000以上の星を記録した。近くの博物館でその歴史について学ぼう。
残念ながら、ウルグ・ベクは長生きしなかった。彼の息子は刺客を雇い、父親である彼の首を切り落とした。彼の遺体は現在、グーリ・アミール廟にある。
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4月28日の衆院補欠選挙における選挙妨害の疑いで警視庁は5月13日、政治団体「つばさの党」の捜査に着手した。
警視庁の捜査員は、東京都千代田区にある同党本部と、黒川敦彦代表、根本良輔幹事長それぞれの自宅を家宅捜索した。
その団体は、東京15区(都南東部の江東区)の補欠選挙候補者の選挙活動を妨害した公職選挙法違反の疑いが持たれている。
根本氏自身も立候補したが、得票数はわずか1,110票で、候補者9人中最下位だった。
同団体は4月16日に始まった選挙戦の間、選挙区内での街頭演説の近くでメガホンを使ったり、選挙カーを追い回したりするなど、他の候補者の選挙活動を物理的に妨害しようとしたとされている。
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想像しがたいことだった:15歳の少女が1年間、屋台の中で父親と暮らしていた。その少女はジェスチャーでコミュニケーションを取ることができたが、ほとんど言葉を話さなかったと他の屋台の店主たちは言った。学校の制服を着たところを見掛けることは一度もなかったその10代の若者(この少女のこと)は、トイレを使うためでさえそこを離れることはなく、代わりに屋台の中にあるバケツを頼りにしていた。
記者たちは、広さが2✕3メートルほどのこの屋台を訪れたとき、折り畳み式のマットレスと扇風機、2つのぬいぐるみ―汚れて見える「ケアベア」と小さなテディベア―を見た。控えめに言っても、心の痛む光景だった。
『ザ・ストレイツ・タイムズ』紙に掲載された報道によると、この父親はどうやら、同じ市場内に他2ヵ所の屋台を借りていたようだ:1つは野菜を売るためのもので、もう1つは物置として使うためのものだった。
当局がこのことを知ったのはつい最近だが、この市場内の他の屋台主たちはかなり長い間、この少女とその父親のことを知っていた。近くの屋台の夫婦は、その少女がトイレとして使っているバケツから漂う悪臭に慣れたと話していた。
1人の男性は、その少女が陽気に見え、彼女がお腹が空いているというジェスチャーを示したら、彼は時おり彼女に食べ物を買ってあげていたと言った。彼はその父親に、娘を育てるのが困難なら助けを求めた方がよいと助言したが、その父親は助けは必要ないと言った。
この記事はこの屋台主が「私には余計なおせっかいをしないという選択肢しかなかった。人が助けてほしいと思っていないのに、無理強いすることはできない気がする」と言ったと報じた。
この記事が書かれた時点で、この父親は育児放棄の疑いで取り調べを受けていて、この娘は医学的な検査のために病院にいる。彼らが、特に人生のほとんどの間、市場の屋台の外の生活を知らなかったかもしれないこの娘がどんな気持ちだったのかを、私は想像できない。
そしてまた、誰かが当局に通報するまでになぜこれほどまでに時間がかかったのだろうかと思わずにはいられない。おそらく、誰かに対して無理に助けを求めさせることはできないと話した男性と同じように感じていたのかもしれない。父親と娘が引き離されることを心配した人もいるかもしれない。しかし、子どもや弱い立場の人が関わるとき、私たちは絶対に迅速な行動を取らなければならない。
私はある友人のことを思い出した。彼女の夫は、彼女と彼女の娘たちに数年間、言葉の暴力を使った。最近ついに状況が改善した。彼女の夫が幼児である自分の子を駐車場でたたいているところを近所の人が目撃した後、警察に通報したおかげだった。夫は、「何にでも首を突っ込む人の行動」と彼が呼ぶものに気分を害したものの、彼は自分の言動と行動にもっと気を付けるようになった。
誰かの安全と幸福が危機にさらされているとき、沈黙はおそらく、最善のアプローチではないのだろう。
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長いゴールデンウィークの連休期間の後、専門企業を通じて仕事を辞める労働者が急増したと、こうした企業のうちの1社が報告した。
モームリは労働者に代わって辞表を提出する日本でも数少ない企業の一つだ。
この企業の名称は、「私にはもう無理だ、私はもう我慢できない」という意味の日本語に由来している。
同社は、5月7日に同社のサービスを申し込む依頼を174件受け取ったと発表した。その件数は、2021年3月に開業して以来、同社がこれまでに受け取った1日あたりの件数として最多となった。
これまでの1日あたりの最大件数の記録は134人の依頼人で、それはこの数日前のことで、ゴールデンウィークの連休の前半が過ぎた後だったと、モームリは述べた。
モームリのような企業は、依頼人の雇用主に、依頼人が辞職を希望していると伝える。そうした企業は、依頼人の代わりに、雇用主を交渉をする。
そうした企業は日本で注目を集めている。
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