58年を超える闘いだった。
1966年に4人が殺害された事件で、元プロボクサーの袴田巌被告は9月26日、静岡地裁から無罪判決を受けた。最初に逮捕されて以来、無実を証明しようと闘ってきた被告と支持者らにとって、待望の再審判決だ。
日本では再審は極めてまれだ。
検察が2週間以内に控訴しなければ、この静岡地裁の判決が88歳の袴田氏解放への道を開くことになる。死刑が確定した人が再審で無罪となったのは、日本の戦後史上5例目だ。
「裁判長が被告人は無罪と言ったのが聞こえた。私はそれを聞いて感激するやら、うれしいやらで涙が止まらなかった」と袴田巌氏の姉である袴田秀子氏は、裁判所が判決を下した後に語った。
「皆さまの応援のおかげでございます。長い間ありがとうございました」と彼女は述べた。