過去6ヵ月間で日本国内において81の介護施設が倒産したと、東京を拠点とする研究所が発表した。
これは、2000年に介護保険制度が開始されて以来、上半期に記録された最も高い数値だ。昨年同時期と比較して50%増となると、東京商工リサーチは述べた。
これまで、記録された最多の倒産件数は、新型コロナウイルス感染症のパンデミック中の2020年の58件だった。
介護業界は、高齢化する労働者に代わる新しい雇用者を見つける難題に直面していると、同研究所は述べた。
「人手不足の解消と物価上昇の先行きが不透明なままで、介護事業者の倒産件数は当分の間は増加しそうだ」と東京商工リサーチは述べた。
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私たちがこの旅行のコラムをスタートして以来、世界中の500ヵ所以上の旅行先について書いてきたが、それでもまだ、遠く離れた国々に私たちが見ていない場所がある。そうした場所の1つがソコトラ島だ。アラビア半島の南約380キロに位置する小さな島だ。
この島は、ソコトラ諸島の中で最大の島だ。正式にはイエメンの一部だが、近年、アラブ首長国連邦がこの島に軍事的関心を寄せてきた。
しかしそのことは、ここの独特の―異質でさえある―植物の生態を見にここへ訪れる旅行者の多くにとっては重要なことではない。
際立った見どころは、竜血樹だ。この名前は、赤い樹液に由来している。現地の人々はそれを龍の血と信じていた。ディクサム台地で、この木の傘のような形の樹冠の下で写真を撮ろう。
ソコトラ島にもう1つある別の変わった形の木は、ボトルツリーだ。高さが4メートルを超えるものもある。太い幹と、腕のような枝で、まるで太った僧侶が祈りを捧げるために手を上げているようだ。竜血樹と同じく、この木はソコトラ島にしか自生していない。
ハイキングと水泳が好きなら、ホムヒル自然保護区を訪れよう。山を登ると、自然のインフィニティプールにたどり着き、そこで爽やかな水浴びができる。道中では、竜血樹やボトルツリーを間近に見ることができ、その光景は魔法のようだ。
ソコトラ島は多くの洞窟でも知られており、中でも最大のものはおそらくホク洞窟だろう。外は太陽が照りつけていても、洞窟内の空気は涼しい。素晴らしい鉱物の形と柱の眺めにあなたは息を呑むだろう。内部は、まるで別の世界の中の不気味な世界のようだ。
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英国のキア・スターマー新首相が7月5日、自身が率いる労働党が過半数を大幅に上回る議席を得たことを国の再建に生かすと誓い、混乱と対立が長年続いた政治の危機を鎮めたいと語った。
新たに自身の官邸となったダウニング街10番地に立ったスターマー氏は、議会選で同党が圧倒的勝利を収め、波乱に満ちた14年間の保守党政権に終止符を打った後の課題の大きさを認めた。
改善には時間がかかり、まずは政治への信頼を回復する必要があると念を押した。
「皆さんが労働党に投票したかどうかにかかわらず、むしろとりわけ労働党に投票しなかった皆さんに、直接こう申し上げます。私の政府は、皆さんのために奉仕します。政治は善をもたらす力になり得るのだと、そのことを私たちは示します」と述べた。
スターマー氏は大歓声に迎えられ、演説の前に時間をとって、ダウニング街に並んだ側近や支援者と握手したり抱き合ったりした。
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現職の小池百合子氏がこの国の首都(東京のこと)の知事として3期目を勝ち取った。東京の人々は彼女をあと4年間在職させ続けることを選んだ。
事態の驚きの展開の中で、ダークホースの広島県安芸高田市の元市長・石丸伸二氏が2位だった。リベラル派の有名な政治家である蓮舫氏が2位になるだろうと長い間思われていたが、蓮舫氏は3位だった。
「皆さんの力強い支援のおかげで、私は3期目の東京都のリーダーシップを任された」と小池氏は7月7日に彼女の事務所で述べた。「この暑い天候の中で私の選挙活動を応援してくれた皆さんに深く感謝している…(それから)選挙活動に関わってくれた皆さんに熱心な支援を感謝している」。
小池氏は約300万票を獲得し、その得票数は全体の投票者数の42.8%に達した。この票数は、165万票を集めた石丸氏よりも19.1%ポイント高かった。蓮舫氏は大敗を喫し、全投票者数のわずか18.8%の得票となり、130万票をやや下回った。
投票率は60.62%で、2020年の選挙の55%よりも増加した。今回の選挙では、期日前投票の割合が東京都の歴史の中で最も高い水準となり、7月6日の時点で、全有権者のうちの約19%が期日前投票に行った。
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バービーの進化を振り返る新しい展示会が7月5日にロンドンでスタートした。この展示会では、今年65周年を迎えるこの有名なマテル社の人形(バービーのこと)の陰にあるデザイン思考を目玉にする。
「Barbie: The Exhibition」は、2月23日までデザインミュージアムで開催され、バービーの世界から250点以上を展示する。展示品には、デザインスケッチやドリームハウスも含まれる。さまざまなバービー人形が彼女の外見の変化を見せる。
展示には、1959年3月にリリースされた、金髪で目じりが上がっていて、黒と白の水着を着た最初のバービー人形の最初のバージョンもある。その後のモデルは、さまざまな人種、髪質、体形を表現している。
学芸員のダニエル・トム氏は、「バービーの製作に投入されている綿密な調査と徹底したデザイン思考についての理解を人々が得てくれることを期待している」と述べた。
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最高裁大法廷は7月3日、旧優生保護法は違憲であるとして、20年経過の除斥期間にかかわらず強制不妊手術の被害者への補償を国に命じる画期的な判決を下した。
最高裁のこの判決は、身体的・精神的障害を理由に、本人の同意も自覚もなく不妊手術を強制され、何十年もの間、正義を求めてきた被害者たちを救済するものだ。
この判決は、当初大阪、東京、仙台、神戸、札幌で起こされた5件の同様の訴訟を対象とした統一判決で、強制不妊手術に関して最高裁が判決を言い渡したのは初めてのことだ。
また、最高裁による法令違憲の判断は、戦後13例目だという。
戸倉三郎裁判長が率いる最高裁は判決で、優生保護法は「個人の尊厳と人格の尊重の精神に著しく反する」ものであり、憲法13条に違反すると述べた。
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私はよく泣く。実在する人物でも、架空の人物でも、その人にいいことか、もしくは悲しいことが起こると、私は泣く。他の人が泣いているのを見たとき、私は泣く。
私はかなり簡単に泣く。そのことは、公の場でだと特に、気恥ずかしい。一番ひどく泣くのは何かが終わろうとしているとき、特に最後の日だ。私はかつて、日本の空港の出入国管理のカウンターで泣き腫らした。これが最後だと思いながら自分の在留カードを手渡したとき、自然発生的に、まるで彼が私の日本での時間を担当していたかのように、出入国管理職員に対してお礼を述べ始めた。むせび泣き混じりに私が言ったことをどれだけ彼が理解したか分からないが、彼は私の在留カードを両手で受け取り、ぎこちない笑顔を何とか作って見せた。
生まれ変わったら、日本の終身雇用のスタイルは私には合っていただろう。なぜなら、それであれば自分が退職する日に泣くのは1度だけだからだ。
実際はそうではなく、私は仕事を何度も変えていて、最後の日はいつも涙ながらだった。ある仕事では、私はみんなが四半期の会議をしている間に建物を去った。お別れと感謝のEメールを送って、泣かずに済むようにその場を去った。
日本で初めて勤めた会社での最後の日には、みんなに感謝を伝えようとしていたときに、突然感情で胸がいっぱいになり、最初の一文を言い終わる前に涙が流れ始めた。私の上司は、私が深く尊敬していた真面目な日本人女性で、私を引き寄せてしっかりと抱きしめてくれた―そのことはありがたかったが、余計にむせび泣きが増した。
イギリスでは、上司と私が人事部の部長に私のビザの延長について話しに行ったときに、それが不可能だという悪い知らせを受けて、私たち二人は人事部長のオフィスで泣いた。彼女はティッシュの箱を私たちに差し出したが、一切泣かなかった―それはたぶん、彼女の仕事において持つべき優れたスキルだ。
しかし、映画『Inside Out(邦題:インサイド・ヘッド)』で見事に示されているように、悲しみなしに喜びはない。このことについての私の最初の記憶は、幼稚園の初日のことだった。ここにいる知らない人たち全員と一緒に私を一人残して母が去ろうとしていることに気が付いたとき、私は泣き出した。しかし、涙のカーテンの向こうに、小さな人影が私の方へ向かってくるのが見えた。母を見る最後になるだろうと私が思った出来事は、人生初の友達との出会いとなった。私たちはとても長い間、切っても切れない関係で、数十年間が経った今でも連絡を取り合っている。
私の経験から考えると、悲しい「最後」が続くことはないようだ。私が泣くのは、たくさんの喜びから去ろうとしているから、もしくは、すぐそばに見つかる何かの喜びがあるから。私はただ、ティッシュをたくさん用意しておく必要があるだけだ。
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