もし水の精霊があなたに話しかけてくるとしたら、リズボンの北へ約70キロほどのところにある小さな海辺の都市、ペニシェについて伝えてくるかもしれない。ペニシェはサーフィンをする人々とビーチが好きな人々に人気のある目的地だが、ペニシェには沿岸沿いの最高のハイキングトレイルや素晴らしいボートツアー、ポルトガルで最も想像力をかき立てる城と要塞のいくつかもある。
ペニシェで波が高いとき、波は一層高まる―垂直に高くなる。スーパーチューボス・ビーチはその壮大な筒状に巻く波で有名だが、波に乗ることはほぼ垂直に持ち上げられることを意味する。最も熟練したサーファーだけがスーパーチューボスで快適に過ごせるだろう―実は、毎年、世界最高峰のサーファーたちがここに集まり、サーフィンの世界大会である「リップ・カール・プロ・ポルトガル」に参加する。
ペニシェはプロのサーファーのためだけのものではない。カンティーニョとアルマはビギナーにぴったりだ;ボディーボーダーにはモルへ・レステ;ロングボーダーにはジジがある。ここには誰にでもそれぞれぴったりのビーチがある。
翌日には、サーフボードを片付けて、ボートか双胴船に乗り、ペニシェの見事な沿岸線を見に行こう。必ず寄るべきなのはベルレンガ群島で、ここは、珍しい海鳥のすみかとなっている小さな群島だ。ウォーキングトレイルでは海と東にペニシェの街が見えて、素晴らしい眺めを楽しめる。灯台と16世紀の軍事要塞サン・ジョアン・バプティスタ要塞はハイキングの名所だ。この要塞で一晩、余計なサービスや設備がない滞在をすることもできる―だが、「余計なサービスや設備がない」というのは寝るために必要なものと食べ物を持ってくる必要があるという意味だ。
最後に、ペニシェの東へ約20キロのところにある小さな町オビドスで午後を過ごそう。石畳の道を散策し、城を訪れよう。7月に行けば、中世のマーケットがあり、曲芸師や兵士、馬上槍試合の騎士を見ることができる。それは私たちみんなが楽しめるものだ。