広島県と長崎県を拠点とする被ばく者団体の日本被団協は10月11日、核兵器のない世界を実現するための同団体の取り組みが評価されてノーベル平和賞を受賞した―日本人または日本の団体がこの賞を受賞したのは50年ぶりだ。
ノルウェーのノーベル委員会のヨルゲン・バトネ・フリードネス委員長は、目撃証言を通じて核兵器が二度と使われてはいけないということを示してきたことに対して、この組織(日本被団協のこと)にこの賞を授与したと述べた。
「日本被団協と他の被ばく者の代表者たちの並外れた努力は、核のタブーを定着させることに大いに貢献してきた」とフリードネス委員長は述べた。「それゆえ、核兵器の使用に対するこのタブーが今、圧力にさらされていることは憂慮すべきことだ」。
この発表は、この2つの市(広島市と長崎市のこと)への原子爆弾投下から来年に80年を迎える前に出された。両市への原子爆弾投下で、推定で合計21万人が死亡した。
前回この賞(ノーベル平和賞のこと)が日本に授与されたのは1974年のことで、佐藤栄作元首相―アジアで初めての受賞者でもあった―が、核不拡散条約に1970年に署名したことと、彼が提唱した非核三原則が評価された。